ギャンブル依存症の成れの果て これが厳しい現実
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友人に日雇い軽作業の派遣をやっている奴がいる。
そいつから聞いた話。
日雇い派遣は必要な時に必要な人数を派遣する業務だ。男の作業者が多いが、中には女もいるそうだ。
学生の日雇いとかも居るが、一人の男の話を聞いた。
当時俺は稼いだ金をとことんパチンコとかスロットに使っていた。戒めのつもりだったのか、こんな話をした。
友人は言うには、その男は元はサラリーマンだったそうだ。
週に2回か3回日雇いの仕事を求める。ある日住所が書かれている地名はどうやらその男が昔住んでいた所で、今はホームレスである事が分かった。
友人は分かったが特に何も言わなかったそうだ。
その男は、昔は結婚していたらしいが、借金がバレてケンカの流れで離婚、原因がパチンコとかスロットで作った借金だった。
親からも勘当され、親戚や友人はみな離れていった。
男は気がついたそうだ、スロットやパチンコ屋にいる友人のような奴等は友人では無く、単なるパチンコ屋の知り合い、それ以上の付き合いもなく、友人でも無いから同情もしなかったらしい。
家を追い出されたといっても「大変だね」という程度だそうだ。
男はパチンコ、スロットで作った借金があった。だが、間もなくしてうつ病の症状が出てきた。
唯一の支えであるはずの家族からも捨てられ、自信を失い方向を見失った。助けを求める先は家族以上の人など居なかった。
家族に合わす顔がないと男は、行き場をなくし、ネットカフェに通いだした。
だが、もともと金など無かった男は、家族の留守に家に戻り、金目の物を探した。
だが男の暮らした家には金目の物はなかった。
妻は既に出ていっていたからだ。実家に帰ったのだろう。
男は居なくなった妻を思い出し初めて自分の愚かさに気がついた。そしてパチンコやスロットの恐ろしさと、自分自身への後悔が男を襲った。
男は衝動的に自殺を図ったそうだ。理由はただただ悲しかったから。そして自分を許せなかったから。
だが、男は死にきれなかった。救急病院で目覚めた男は家族への連絡も拒否された事を知る。
男はうつ病と診断された。しばらくの入院だが、金はない。病院からは出て行けと言われた。仕事はその間にクビになった。
男は行政を頼ったが、生活保護や一時シェルター等の手続きを、しっかりと受けなかった。
自分にその資格はないと思ったからだ。いつも死にたいと口にした。
だが医者にかかるにも助けてくれる人もいなかった。
男はホームレスになった。ホームレスの男はすべての興味を失った。もはや死のうとする気力も無かった。
ある日、外国人に家電を、買うのに並ぶだけで1000円やると言われた。
男は先頭に並んだ。店先で一晩過ごした。午前十時に外国人に1000円もらい。開放された。時給100円以下。男は自分の価値を知った。
ある日男は酔っ払いから財布を盗み逮捕された。初犯で不起訴となったが、そこで初めて行政から本格的に支援受け始めることになる。犯罪をおかしてようやく救われたのだ。男は犯罪者だ。今でもネットカフェにくらしていて、たまに軽作業の仕事をする。軽作業は日給6000円〜8000円
友人はこう言う「哀れではあるが、自業自得だろ。それにこういう奴はバックレる事が多い。」
最後にこう言った「お前もパチンコとかスロットよくやってるけど、こうなりたいの?結構おおいぞ?底辺の人間てのはこういう奴らだ。こうなったら終わりだよ!」
友人は俺に対しても、哀れんでいた。パチンコとかスロットしたけりゃやればいい。だが、そこに幸せは絶対にない!依存症は愚かな人間だからだ。